今年もマーセッド大学からは、多くの留学生が四年制大学への編入を実現しました。どの学生も、地道な努力の積み重ねの結果として編入を実現しており、マーセッド大学が誇る輝かしい編入実績は、留学生たちの努力の結晶とも言えます。
橋田久美子さんはマーセッド大学にてPhysical Scienceを専攻、全科目での評点オールAを意味するGPA4.0を達成する傍ら、International Student Service(ISS:留学課)オフィスのスタッフとして、留学生へのサポートおよびアドバイスを行いました。5月にはコミュニティの主催する奨学金を獲得し、今秋から名門として知られるネバダ大学ラスベガス校:Univesity of Nevada Las Vegas(UNLV)への編入学を実現すると同時に、UNLV主催のThe Rebel Challenge Scholarshipにおいて学長賞を受賞しました。わずか一年での四年制大学へのスピード編入、そして二度目の奨学金受賞となり、引き続き今後の活躍が期待されます。
橋田さんは、2014年夏学期にY.E.S.の運営する大学付属の語学学校MCELIへ入校、Y.E.S.のチュータリングサービス等を活用し、夏学期中に大学入学要件であるTOEFL450点をクリア、秋の大学入学後は、オールAを維持するだけではなく、ISSが主催するイベントでのボランティアや留
学生へのサポートを通じ、他の留学生のお手本となってきました。今回は、UNLVへの編入を決めた橋田さんへ、マーセッドでの大学生活と、編入までの道のりについて伺いました。
▶ アメリカ留学を決めた経緯を教えてください。
アメリカではアスレチックトレーナーが有名で、技術が発達していることから、最先端の環境でたくさんのものを吸収したいと思ったのがきっかけです。
私が高校時代にバレーボール部に所属していた時、チームメイトが相手選手の足と接触し、膝の怪我を被いました。彼女は数回の手術と入院を宣告されました が、目の前で倒れた彼女に何もできなかったこと、お見舞いへ行っても何も声をかけてあげられなかったことが心に残りました。
そのことがきっかけで、私が将来、スポーツ選手を支えられたらいいな、と思い始めました。また、私自身、バレーボールを通して、精神面で大切なことを学んだので、身体面、精神面の両方を支えられるアスレチックトレーナーになろうと決めました。
▶ マーセッドでの大学生活について、感想を教えて下さい
マーセッドは、観光地からは少し離れているので、魅力的なものはあまりありません。しかし、自然がたくさんあり、勉強や様々な活動を通して、成長できる最高の場所だと思います。
先生や、授業を一緒に受ける仲間、仕事で関わる人はとても親切で、たくさん支えてもらいました。自分から進んでいくことの大切さや、人との繋がりの大切さ、家族や友達の有り難さなどもわかり、人間的にも成長することも出来ました。
また、マーセッドでは、アメリカ人だけでなく南米、アジア、中東など、いろいろな人種の人たちと交流できたことで、多様性を肌で感じ、考えの幅が広がりました。
▶ 編入学をするために、どのようなことを心がけていましたか。
たくさん四年制大学の情報を調べ、色々な人の意見を聞いて、大学選びを行いました。
編入先に決めたUNLVは、カリフォルニア州内の大学ではなかったため、UNLVに通っていた先輩に質問をしたり、自分で直接学校に電話やメールをして、分からないことを出来るだけ無くすように努めました。
留学中は、自分がどう動くかで全てが決まっていきます。また、編入にはGPA(授業評点)を提出表示し ないといけないため、成績を落とさないように勉強をすることが大切です。
▶ GPAオールAを維持するためにどのように勉強してきましたか。
またどのようなことが大変でしたか。
学生トレーナーとして、午後は実習を行っていたので、時間の管理が大変でした。朝早くに食堂で勉強し、午前中に授業をとり、実習が終われば、図書館で勉強する日々が続きました。
また英語は、私にとって第二言語であるため、授業中に理解できなかったところは、オフィスアワーと呼ばれる時間内に教授のオフィスに質問に訪れたり、友達に聞いて100%理解できるように努めました。
また、疲れたと感じたときに、休憩をしっかりとることも大切です。ルームメイトと他愛もない話をしたり、長期休みには旅行に行ったりして。エネルギー補給をしていました。 勉強をする時と、遊ぶ時の切り替えが大切だと思います。
▶ ISSを通して、ほかの留学生へのアドバイス・サポートを行っていたということですが、自分自身のどのような経験が、留学生へアドバイスを行う上で助けになりましたか。
楽しかったことや辛かったこと、全て含めて、1年前に実際に自分が経験したことが、アドバイスを行う上で助けになりました。
アメリカに来たばかりの時は、 ホームシックにもなりましたし、英語が通じなくて将来について不安で、たくさん悩みました。しかし、いろいろな活動に参加し、たくさんの人と触れあうことで、自分にプラスになることがたくさんありました。もちろん、色々な失敗をしましたし、そのお陰で成長できたと思います。後輩たちには、同じような失敗をしてほしくなかったので、自分の経験や、色々な人と触れあうことで学んだ情報を基に、アドバイスを行いました。
また、悩むことを時間の無駄と考えずに、遠回りをしてしまっても、自分のぺースでやっていくことが大切だということを、留学生活中に学びました。
留学では、たくさんの人との出会いがあったり、数多くのことを経験しますが、自分自身が成長することで、違った自分に出会えるかもしれません。 ISSで働き、多様な学生と話をしたことで、自分の成長にとって大きな機会になったので、ISSで働けたことを、とても嬉しく思います。
▶ 編入先をUNLVに決めた理由を教えてください。また、編入後の目標を教えてください
編入先をUNLVに決めた理由は、トレーナープログラムが充実していること、またスポーツが強いため設備が整っていることです。一番大きかったのは。プロ グラムが少人数制であるということです。 少人数であれば、先生との距離も近く、たくさんの質問をすることができます。また、生徒のことを考えた目標達成のためのプログラムがたくさんあったことも理由です。
入学直後は、トレーナープログラムには入れないので、秋学期に行われるプログラム試験、面接、オブザベーションをこなして、トレーナープログラムに入れるように取り組みたいです。
四年制の大学なので、学業とトレーナープログラムで一段と大変になりますが、時間の管理を行い、GPAも落と さないように、勉学もトレーナーも両立することが目標です。
また様々な活動に参加し、自分が成長できる糧にしていきたいです。
▶ 編入学を考えている学生、そして留学を考えている方へのアドバイス。
自分の周りには、成長できるヒントがたくさん転がっています。未知の世界に飛び込む時は、不安でいっぱいですが、ちょっとした勇気で人生は変わります。
真剣に変わろうと思いで取り組めば、一回りも二回りも大きく成長できると思います。留学には、いろいろな可能性が含まれています。本人のやる気次第で、留学の結果は大きく異なります。留学は、自分を成長できる最高の環境だと思います。
できるかどうか不安で迷っている方は、「自分はここまでしかできない」と線を引いてしまわず、挑戦してみることをおすすめします。日本にはない素晴らしい環境で、たくさんのものを吸収できる機会なので、色んなことに挑戦して留学生活を楽しんでほしいです。
また、感謝の気持ちを忘れないことが大切だと思います。 留学、編入は決して一人で出来るものではなく、家族や友人、学校のスタッフの方々の支えがあって、叶うものです。身近でお世話になっている人への感謝の念も、もちろん忘れてはいけませんが、遠く離れていてつい忘れがちになってしまう方々からの支えも、常にあることを忘れないでいてほしいです。